3年半でわかったスタートアップ初期メンバー適正
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3年半でわかったスタートアップ初期メンバー適正

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Appify Advent Calendar 2021

Appifyでソフトウエアエンジニアとして働いているYamashouです。

このAppify Technologies(旧 D Technologies)が始まってはや3年半がたちましたが、立ち上げ前から関わってきて、ここまで続けてこれたことについてすこしお話していきたいと思います。

これからスタートアップで働く方やもうすでに立ち上げやメンバーとして関わっている方に少しでも役立つ内容になる内容にしていきたいと思います

0. なぜ書こうと思ったか

まずはなぜこの記事を書こうと思ったかと言いますと、この3年半でさまざまな周りのベンチャー・スタートアップの方々とお話をした結果、結構挫折してしまって転職する人や精神的に辛くなって飛んでしまう人などがいたりしたので、実際に働く前にやはり現状を知ってもらっておいた方が幸せなのではないかなと思い、Appify Technologiesであったことをベースに書いていこうと思いました。

1. プロダクトは変わるが人は変わらない

スタートアップのが始まる時はだいたい何を作るかが決まっていたり、そうでなくともどのような市場で誰に向けたサービスをやっていくかなどが決まっている場合が多いと思います。そして、それを決めるのはCEOが中心となって立ち上げのメンバーたちで決めていくことになるでしょう。

その後は、そのプロダクトが成功することを信じて進み始めると思います。しかし、何かしらの問題が起きたり、なかなかサービスが伸びないまま進んでいくと、ピボットをすることになるでしょう。これは弊社が何度も経験したことです。この3年半で大きく分岐したのは6度ほどありましたが、その中でも細かい軌道修正などで、プロダクトを作り直すと言うことは両手の指では数えきれないほどです。こう言うことがあると、プロダクトやその方針に惹かれて入社した人たちにとっては全く違う方向へと向かってゆくことになるでしょう。そうなれば、その会社にいる意味がなくなり転職される方が多いと思います。しかし、弊社は先ほど書いたようにプロダクトを何度も何度も作っては捨てを繰り返してきましたが、初期メンバーである3人で抜けることなく作り続けてきました。そのうちの一人である僕は以下のように考えていたので”抜ける”と言う選択には至りませんでした。

  • 自分は何もここで成し遂げていないのに、この場所から逃げることはできない
  • ゆずしお(CEO)の方針を信じて、何度ピボットしてもそれを素早く実現できるようにする
  • そなたさん(CTO)が近くにいる状態で少しでも技術力を高めなければいけない

主にこの三つが自分の"抜ける" と言う選択をしない要因になっています。つまり自分の中ではプロダクトを見ていたのではなく"人"を中心に考えてきました。この"人"を見ると言う考え方は、賛否あるかとは思いますが、いくらプロダクトがよかったとしてもさまざまな要因で続けられなくなりますが、その中でも"人"は変わらないので、メンバーにリスペクトを持って進んでいくことが重要でしょう。

2. プロダクトを”作る”ことが仕事

エンジニアとして会社に入ったらもちろん、エンジニアリングが仕事になるでしょう。僕のようなソフトウェアエンジニアが会社に属する場合はもちろん、ソフトウェアを作成することが仕事になることを想定するはずです。もちろんその通りだと思いますが、実際スタートアップを初めるメンバーとなるのであれば、それだけがプロダクトを作ることではないので、その範囲ではないことをしなければならないことがあるでしょう。

エンジニアの方が想像するその”範囲”とはおそらく以下のようなものだとおもいます。

例えば、サーバーサイドエンジニアの方が、Webフロントもやるなど、自分の得意とする範囲とは別分野も見るみたいなことだと想像されるだと思います。

しかし、スタートアップでいう”範囲”とはそう言うレベルではありません。僕がソフトウェアを作ること以外でやっていたことは以下のようなことをやっていました。

  • 配送商品のパッケージング
  • 配送先の方へのメッセージ書き
  • プロダクトのアンケート調査

もちろんこのほかにフロント、サーバーの開発やクラウド周りやプロジェクトのスケージュール管理なども必要な時は全て行います。現実にこう言うことをしろと、言われた時に多くの人は自分の仕事の範疇ではないと言うでしょう。しかし、人数の少ないスタートアップにおいて、やる必要のあることを全員でカバーしあってやることこそが、プロダクトを前に進めることができる、唯一の手段です。あーだこーだと方法論ばかりを並べたり、文句を言って手を止めている時間があるのであれば、文句を言いながらも手を動かしていかなければなりません。スタートアップの初期メンバーエンジニアの仕事はソフトウェアを作ることが仕事ではなく、プロダクトを作りながら会社を前に進めることが仕事であるべきでしょう

3. メンタル管理

1, 2を読んでいただいたのであれば、精神的に相当な覚悟が必要になることはよくわかっていただけているのかもしれませんが、初期メンバーとして働くにはどんな方向性のベクトルでも良いので、精神面を保てることが重要になってきます。ここまで上げてきたものは主に大きなものとして上げましたが、これらについてももちろん、精神のバランスは重要です。弊社で最もメンタルにダメージを与えるであろうピボットが良い例でしょう。昨日まで作っていたものが今日になって急に「おしまい!」と言われて、今やっているタスクを終わらせて、クロージングのタスクの作成に入り、次のプロダクト案を詰める作業に移行していかなければいけません。初めの頃はもちろんメンタルにくることも多々ありましたが、何度目からは、「またか」と言うふうになりました。弊社のソースコードのREADMEにはそのために、「新しいプロジェクトの初め方」と言うものが最近までありました。精神的に来るものに対しても、対応して、そのダメージを今後もしきた時には少なくするように、手順をまとめておいて、素早く次へ向けるようにしていました。会社に対して起きうる事象やCEOから降ってくる理不尽にメンバーは素早く迅速に対応しなければなりませんが、それがつもりに積もれば、精神がやられてしまうので、そうならないように自身のメンタルがやられないように個人個人でも対応していく必要があります。僕の場合だと以下のようなことを決めています。

  • 精神的に辛いものや腹立たしいものがきた場合は、そのままを伝える
  • 1 on 1などで事後に自分の考えの詳細を話して、振り返り、それぞれの詳細な意見を吸収する
  • どうしようもなくなった場合、連絡を数時間断ち切り、黙々と作業に没頭する

このように、自分独自のメンタル管理方法から先ほど書いたように仕組みでなんとかダメージを減らすなど、精神的な管理が必要になります。

4. 自己学習ができる

これはスタートアップに関わる人には必要なものだと考えています。ここでの”自己学習”とは新しいスキルを学ぶためのものではなく、会社で起こる事象に対してのものです。やったことに対して、自分の中で反省して次に生かすことができるかや、タスクからさまざまなことを読み取って、わかることとわからないことを明確にできることなどが重要になってきます。これが重要な理由は単純で、人数が少ないので、細かいところまで動けない(時間が取れない)と言うことになります。

  • ソースコードの細かな文化や名文化されていない部分に対する追求や疑問
  • 自信が仕事をしている中で起こった課題で、ドキュメントをつけるべきかどうか
  • 自分が行った改善に対してどこが良くて何がうまくいっていないかを確認して、最適な方法を模索する

もちろん、チームで話し合っての解決しなければならない、課題や問題から作らなければならない仕組みなどもあるとは思います。その個人レベルのものや小さなものは個人の中で解決していったり、解決できなくても原因やわからないことを明確にする必要があります。

5. まとめ

  • プロダクトは変わるが人は変わらない
  • プロダクトを”作る”ことが仕事
  • メンタル管理
  • 自己学習ができる

これらの要素は僕の中では、スタートアップ創業期の関わるメンバーであれば、必要になる要素であると考えています。もし、これらの要素に当てはまるものがある方でしたら、僕らのようにスタートアップで頑張っていけるかもしれません。Appifyでも一緒に働くメンバーとしてもこういう人がきてくれると非常にやりやすいので、大歓迎です!